仄暗い部屋から
仄暗い部屋から
成人向
発行者:神崎真紅
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2012/01/28
最終更新日:2012/06/20 13:54

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仄暗い部屋から 第13章 act 12 狭間
…かれこれ12時間が過ぎようとしていた。
窓枠がほんのりと、明るくなっていた。

それまで何の反応も見せなかった瞳が、突然眼を見開き、叫んだ。


「あなた誰?此処は何処?」


「は…?」


賢司はびっくりして、言葉を失くして茫然自失状態だ。


「お、俺は「あなたね?あたしを殺そうとしていた人は。」」


「あ?お、おい、瞳。落ち着けよ?」


賢司が瞳の身体に触れようとした、その瞬間。


「いやっ!」


ガリッ!!

瞳の爪が、賢司の肩に食い込む。

そこから赤い鮮血がぽたぽたと、白いシーツを血に染めてゆく…。

瞳はそれをぼんやりと見詰めていたが、やがてはっ、とした様に我に返った。


「賢司?どうしたの?その怪我。」


「瞳…?瞳なのか?戻ったのかよ?」


「何を言ってるの?あたしは怪我の事を聞いてるのに…。」


そう言っている瞳の目は焦点が何処か合ってない。
賢司はただ成り行きを見守る様に、瞳を観察していた。
多分、まだおかしいままだ。

瞳…。
本当に頭パンクしちまったのかよ…?
戻らねぇのかよ…?
瞳…。

瞳はこれからどうなるのか?
今更ながらに賢司は、多量の覚醒剤を自分勝手な我が儘で瞳に打った事を悔やんでいた。


「瞳…?」


恐る恐る声を掛けてみる。瞳は眼は開けてはいるものの、焦点が何処にも合ってない。
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