生真面目な彼女
第1章 きっかけ
(う、うそっ)
何度かそのまま撫でられた後、突然その手は明確な意志を持ったかのように動き始めた。
「ふっ…んぅ…」
片乳を、手全体を使って持ち上げてくる。
確かめるように乳全体を撫で回されて声が漏れた。
「意外…真唯子、着やせするタイプだったんだ。俺の手に余りあるってことは…F?」
「っ!?」
「当たり?」
何故、ちょっと(?)触っただけでそんなことが分かるんだと叫んでしまいたい。
変態と言って、その男前の顔を叩いてやりたいと思った。
しかし、依然として想いと身体は行き違う。
「っやぁ…」
片方の乳では物足りなかったのか、残ったほうの乳まで持ち上げられ、揺さぶられる。
揺さぶるだけじゃ物足りないのか、揉みしだかれた。
服とブラジャーのおかげか、いまひとつな鈍い感覚に、ちょっとホッとした。
(触られました。感じました。なんて冗談じゃない)
ようやく戻ってきたまともそうな思考に、現状の打開策を考える。
否、考えようとした。
「ふやぁああっ!!」
突然の強い刺激に、甘い声が止める間もなく口から出て行く。
それからもひっきりなしに声をあげてしまう。
どうやら、意識を他所へやった隙に、服の上からブラジャーをずらされ、胸の蕾を摘まれてしまったようだった。
揉みしだく動作と蕾を捏ねる動作にそのまま思考が途切れて翻弄される。
「ん、やっぱこうでなくちゃ」
満足げな声音に怒りを立ち上らせようにも、初めて与えられる感覚にそれどころではない。
「ああぁ…あぁん」
「それに声も可愛い」
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