魔怪探偵『ユート』
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ジャンル:ホラー・オカルト

公開開始日:2011/10/07
最終更新日:2011/10/24 02:16

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魔怪探偵『ユート』 第1章 第一章:始まり
唯「ひっ・・・!!」

もはや唯は自分の考えではこの現状を把握することができなくなっていた。
心臓は激しく鼓動を打ち、汗はグッショリと顔を湿らせる。


?『アシ・・・タシ・・・ノ・・・ア・・・シ・・・』


どこからか地の底から這うかのように恨みがましい声が聞こえてくる。
とぎれとぎれでよく聞こえないが、なんとか分からなくもない。

唯「な、なんなのよぉ・・・!!」

?『アシ・・・ホシ・・・イ・・・ワタシ・・・ハ・・・テ・・・レル・・・アシ・・・』

唯は少しだけ声の言っていることが分かってきた。
あれはいわば、『自分を履いてくれる足が欲しい』と言っているのだ。
なぜそんなことを言うのか唯はよくわからないが、自分はあのハイヒールの言うとおりになりたくないと必死で引きずりながら逃げる。

唯「来ないで・・・!! これ以上近づいてくるな!!」

?『アシ・・・アシ・・・アシ・・・アシアシアシアシイィィィィ―――――!!!!!』

今度は叫び声を放ち、ハイヒールの歩いてくる速度は更に早くなる。
唯は更に奥へと逃げようとして腕を力強く使い、体を後ろへと持っていく。
だが、唐突に唯の背中に障害物が当たり、これ以上は行き止まりという現実という名の絶望を味わう。

上へ高く登ろうにも腰が抜けて立ち上がることは困難。
ガリガリと爪を立てて体を起こそうにもうまくいかず、唯は再びハイヒールの方へと視線を向ける。
すると、さらなる事実が分かった・・・


アカイと思っていたハイヒールのその色は・・・『血』で塗りたぐられた色だった。


唯「いや・・・いやあぁぁぁぁ―――――!!!!!」


もう何も見たくない、何も聴きたくないと目を強くつぶり、耳を両手で塞ぐ。
体を丸める形になり、まるで殻に篭るかのような体制を唯は取ってしまう。
しかし、そんなことをしてもこの脅威からは逃れることは出来ないのだと、正しい判断ではない。

このまま自分は想像を絶するような目に合うのかもしれない。
そんな考えが一瞬過ぎるが、恐怖は彼女にそんなことを認識する暇さえも与えなかった。
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