魔怪探偵『ユート』
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ジャンル:ホラー・オカルト

公開開始日:2011/10/07
最終更新日:2011/10/24 02:16

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魔怪探偵『ユート』 第4章 第四章:西洋人形
ヘイ『そういやさっきから何読んでんの?』
優人「今日来る依頼主について・・・と、噂をすればだ」

ドアの窓越しに影がぼんやりと写っているのが見えた。

優人「どうぞ!?」

入室してきたのは30代半ばであろう髭を生やした男性だ。
服装は私服ではあるが、几帳面な性格を表しているかのような派手ではない物である。

優人「どうぞ、おかけになってください」
?「お気遣い感謝します」

だが、何処か窶れて気迫が弱っていると言った方がいい。
現に頬の部分は痩せて肌のハリが落ちているのがわかる。
それでも、男性は左脇に抱えたボストンバッグを力強く抱えていた。
いや、“恐ろしい”と感じている……

優人「では、手間を取らせますが・・・まず貴方のお名前をお願いします」
菅野「…菅野信昭と言います。貴方の存在を古い友人の伝から知り、此処を訪れた者です」
優人「確かに・・・依頼書で伝えられた内容によりますと、貴方は今回私にある物を『処分』して欲しいとのことですが」
菅野「そのとおりです」

菅野は傍に置いていたボストンバックのチャックを恐る恐るとゆっくり開け、手を入れていく。
その中から出てきたのは、古布に包まれた四角い“何か”だ。
大きさは縦横20センチほどと言ったところか。

菅野「これは、私が仕事の出張先で元は娘の為に買ってやったお土産でした」

ゆっくりと包まれた古布を解いていくと、四角い物体の正体はなんとガラスケースであった。
只のガラスケースではない……中には一体の人形が飾られていた。


―――陶磁器で作られたかのような白い肌。

―――色鮮やかな蒼を主体とした洋服。

―――まるで生きているかのような鳶色の瞳。


一見して、これは“西洋人形”というものだとわかった。

そして、“コレ”を見た瞬間、優人は顔を若干歪ませ、険しい表情へと変える。

優人「確かに・・・これは“傍に置いておきたくない”代物ですね」
菅野「わ、わかるんですか!?」

菅野は何も喋ってない筈なのに、優人がこの人形に向ける表情の正しさに驚いていた。

実を言うと、『見える人間』には普通ではないものが解るのだ。
つまり、優人もその一人であり……



彼には、人形に“黒い靄”が不気味にへばりついているのが確認できていた。
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