舞う蝶の果てや夢見る ―義経暗殺―
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ジャンル:その他

公開開始日:2011/09/25
最終更新日:2011/09/25 11:22

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舞う蝶の果てや夢見る ―義経暗殺― 第7章 旭日と朝霧 藤原秀衡
 そんな情勢を夜叉丸は、秀衡から口伝えに聞かされた。あれ以来、秀衡から夜叉丸は頻々に忍んで来るよう命じられた。目の前に孫子などの兵法書を広げられ秀衡から諮問されたりもした。義経とは違った意味で秀衡は夜叉丸の明敏犀利な感覚を愛したのかもしれない。
「夜叉丸は、心に夜叉丸という仮面を被っておることに気づいておらぬ。その仮面を脱いだ己自身を問うたことがあるか?」
 時折、秀衡は夜叉丸を困らせる。今まで夜叉丸は自分が何者なのかなど、考えたことがなかった。鬼姫や教経と剣の修行に明け暮れ、忠度の命に従うだけの毎日。それが自分だと思っていた。しかし、心を静かにしていくら自己を観察してみても何も見つからない。
「おぬしは、九郎の監視などをするために生まれてきたのではない」
 二言目にはそう言う秀衡に、夜叉丸は辟易としながらも体が火照るほどの嬉しさを感じた。

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