舞う蝶の果てや夢見る ―義経暗殺―
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ジャンル:その他

公開開始日:2011/09/25
最終更新日:2011/09/25 11:22

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舞う蝶の果てや夢見る ―義経暗殺― 第17章 粟津浜の春霞
――だから、……三種の神器を平氏が持っているからこそ、院は義経の要求する平家追討の院宣を出せないのではないか。あの後白河のことだ。義経をいいようにあしらいながら、きっと裏で平氏と和平交渉をすすめる筈だ。平家と源氏でかつてのように両方で京を守護させようと画策してくるに違いない
 考え込んで黙ってしまった夜叉丸の操る馬の尻を、鬼姫は力一杯鞭で叩いた。振り落とされそうになったのを夜叉丸は踏ん張ると、鬼姫はもう何馬身も先に進んでいた。
「早く帰ろうぞ。教経が暴れまわっておるようじゃ。手伝おう」
 平家が一ノ谷へ渡って後でも、阿波や讃岐の豪族は、平家に従おうとせず源氏と連絡を取り合っていた。平家に矢一つ射掛けて、それを既成事実の手土産として源氏側へ行こうと考える者が出てきたのだ。
 能登守教経は、逆上した。
「つい昨日まで、我等が馬の草を刈っていた者が、いつのまにか契りを変ずるとは……、ならば、一人も漏らさず討てや」
 教経は自ら先頭に立ち、裏切った者達を撃退し始めた。
 世に言う常勝能登守教経、六箇度合戦の始まりである。

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