私立全寮制御堂学園物語 ダークサイドバージョン
私立全寮制御堂学園物語 ダークサイドバージョン
成人向完結
発行者:とりさん
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ジャンル:その他

公開開始日:2011/09/25
最終更新日:---

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私立全寮制御堂学園物語 ダークサイドバージョン 第9章 第八章 リベンジ
 (……何て皮肉だ……)
 寸時、猪瀬の脳裏を複雑な思いが駆け巡った。しかし少年達には、それをおくびにも出さず、低く云う。
 「あの傷か。あれなら、指紋並に個人を特定できる。いいぞ」
 純也が微笑む。素直な笑みだ。猪瀬は彼に改めて好感を抱く。
 「あ、けど……あれだけ撮ったもの全部残してるかな?」
 そこで、口を挟んだのは亮平だった。
 「僕は、あいつ残してると思う。ああいうタイプの人って、全部見られもしないのに、とにかくコレクションするのが好きなんです」
 「僕も亮平君の意見に賛成だな」
 猪瀬も云う。
 「他人にとって無価値なものでも、いやそれだからこそ執着するという性質が、ああいうヤツにはありがちだな。それと、あいつ臆病でもあるから、清家の弱点でも握ったと思って大事に残してるんじゃないかとも考えられるな」

 少しの間の後、純也が、顔を曇らせて云った。
 「警察に届けるんですか?」
 「ん?」
 「僕ら、心配なんです。この学校変だって、ゆう坊やまあ君とも話してました。少々悪いことしても、何て云うか、会社の偉い人の子だったら、なかったことにしてしまえそうだし、ゆう坊は、お父さんがクビになるかもって心配して……」
 どんどん、純也の顔が歪んで、泣き出しそうになる。
 (かわいそうに……)
 「警察には届けないつもりだ。僕には勝算があるんだよ」
 猪瀬はきっぱりと云い切る。三人の視線が集まる。
 「ひとつ聞いてもらおう。僕の正体をね」
 三人は、何を云い出すのかと、まじまじと猪瀬の口元を見つめる。思わず猪瀬はたじろいだ。
 「いや、妖怪だったとかいう話しじゃない、実はね」
 本来、教師を目指していたのではないこと。株式会社御堂の不正のこと。義父のこと。御堂の暗部を調べるため、教師として学園に乗り込んだこと。かいつまんで、猪瀬は説明した。
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