私立全寮制御堂学園物語 ダークサイドバージョン
私立全寮制御堂学園物語 ダークサイドバージョン
成人向完結
発行者:とりさん
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ジャンル:その他

公開開始日:2011/09/25
最終更新日:---

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私立全寮制御堂学園物語 ダークサイドバージョン 第9章 第八章 リベンジ
 「たぶん僕の勘では、君たちにどんなことをされたか根掘り葉掘り訊く必要はないと思っている。そんなことをすれば、裕君でなくても、また新たに心をズタズタにされてしまうだろう。そこで、だ。これなら、嫌なことを思い出す必要もないと思うが、涌坂と清家の他に、絡んでるのは誰だい?」
 「中三の紅林と、宮下。高一の村原です」
 純也がしっかりとした声で即答えた。
 「……やっぱりな。あの宮下って変わり者だが、写真やビデオを撮ってただろ?」
 「はい」
 「清家の力があれば、証拠になるようなものがあっても大丈夫と思っていたのが命取りだ。君たちがある程度の覚悟を決めれば、そいつでやつらをつぶせるだろう」
 (……いや、まてよ……)
 「肝心の清家だが、あいつは写真とかビデオ、撮らせてないんじゃないか? もの凄く嫌いなんだよ、撮られるの。しかも頭のいいやつだから、自分だけは証拠を残さないようにしてたんじゃないか?」
 純也が呟くように返答した。
 「そう云えば、紅林と村原と、涌坂先生も、確実に写ってるけど、いつも撮ってる宮下のもないかもしれないし、清家は、絶対カメラに撮らせなかった」
 猪瀬は小さく頷く。
 「宮下はともかく、本丸の清家を押さえる証拠は欲しいな……」
 純也はちょっと上を向いて思い出す。怒り狂って宮下を脅していた清家の姿。
 「あっ! ある!」
 猪瀬のみならず、将大と亮平の視線も、純也に集まる。
 「僕が、裕の様子を見に行って、はじめてあいつらに、その、やられた時、宮下が清家にうっかりカメラを向けて、清家がびっくりするくらいメチャメチャ怒って、やめさせたけど……。あの角度だったら、手が……」
 一瞬の間。
 「あの十字架みたいな傷が……絶対写ってます」

 あの忌まわしい十字架……

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