僕は知っている
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成人向完結
発行者:とりさん
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ジャンル:その他

公開開始日:2011/09/18
最終更新日:---

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僕は知っている 第11章 第九章 友也と唐川、そして僕と、黒崎カラス
 驚くべきことに、友也はあの日から約九ヶ月で七年分の成長を取り戻した。それは苦痛と喜びに満ちた日々であったという。急激すぎる成長は、肉体に痛みをもたらすのだ。一般的にも「成長痛」という言葉が知られている。痛み止めが欠かせない日々が続いたという。だが、友也には唐川という、その成長の喜びを分かち合うパートナーがいた。パートナーや仲間がいるということは、素晴らしいことだ。元来天涯孤独で、今は独りぼっちの僕にも、かつてはそういうことに満たされた時期もあったから、理解はできる。
 成長を取り戻した友也に、両親は、唐川のあいまいな説明だからよくわからないが、「再接近」してきたという。だが友也はそれをはねつけた。十八歳といえば、もう自立できる年齢だ。唐川はそのこと自体はあまり喜んでいないようだったが、友也は彼とともに、同じ道に進もうとしているようだ。あのあどけなく愛らしい、十一歳の姿の友也しか知らない僕は、それはとても奇妙な、想像を超えた現在と未来に感じられる。

 この九ヶ月間、僕が僕自身のことについて考え、確信したことは、すでに僕の人生はピークアウトしてしまっているということだ。あるいは七年前のあの日か、『M.A.D.POLICE STATION』とともにあった二年間余りのいつかに、僕は人生のピークに上り詰め、あとは下り坂を下り坂とも意識しないで、だらだらと歩き続けてきただけなのだ。

 人は生まれ落ちる場所を選ぶことはできない。でも、死に場所はある程度選ぶことができる。もちろん不意に突然の事故で亡くなってしまう人もいるし、人に殺される人もいるし、生まれ落ちて間もなくに、何を選ぶ間もなく飢えて死ぬ子どももいるけれど、僕は、まだ選ぶことができる。

 僕は自宅のアパートで、自分の少年愛好癖がわかるようなものは、全て処分してきた。十四枚のポラロイド写真も含めて。あとに残ったものは、どうでもいいものばかりだ。

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