僕は知っている
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成人向完結
発行者:とりさん
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ジャンル:その他

公開開始日:2011/09/18
最終更新日:---

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僕は知っている 第2章 第二章 友也と唐川-1
 ダイヤルQ2は元々一般的な通話課金サービスを想定してNTTが開始したものだが、アダルトサービスや出会い、売買春、援助交際、そして詐欺といった、黒い目的にもっぱら用いられたイメージがある。NTTも世論の批判を受けて様々な規制策を打ち出し、出会い目的のツーショットダイヤルなどのサービスが隆盛をきわめたのは、実際はほんの二、三年の間のことだ。

 唐川青年と友也というその少年の最初の出会いは、そのダイヤルQ2を介してもたらされた。ツーショットダイヤルにも、同性愛には同性愛の、少年少女には少年少女の符牒があった。後に携帯電話のネットサービスなどで流行した出会い掲示板などにも、そうしたものがあった。そして今後も、姿を変え形を変え、そうした闇の符牒は生き残っていくのだ。

 JRの某駅東口で、彼らは待ち合わせたが、唐川は友也をなかなか見つけられなかった。関東圏で阪神タイガースの帽子という比較的わかりやすい目印があったにも関わらず、だ。それは、十四歳と名乗った友也の外見が、あまりにも幼かったからである。
 彼は夏場でも赤くしか陽焼けしないタイプの色白で丸顔で、ほんのりと頬が赤く、ぱっちりとした目をしていた。丸顔が好みならば美少年という表現もあたらなくはない整った顔立ちだが、例えば一般的な大人の女性から見れば、むしろ「かわいらしい」タイプだろう。からだを形作る曲線は柔らかく、幼く、痩せても太ってもいない。ただその体格も身長も顔つきも、小学校高学年くらいにしか見えない。どう上に見積もっても十二歳の中一、というところだった。

 一方唐川は、「ルパン三世みたいな真っ赤なジャケットと、サングラス」を目印にしていた。必然的に、友也少年の方が先に、唐川を見つけ、こわごわ、声をかけてきた。
「おじさん?」
 帽子のつばの影の奥から、ぱっちりとした潤んだような瞳が、見上げていた。
「君が? 友也君?」
 思春期前の少年独特の、かすかに掠れた声を聞き、友也の姿を見て、唐川は相当驚いた。
「十四歳のS区の友也君?」
 少年は黙ってうなずいた。
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