好きになったヒト
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成人向完結
発行者:iroha
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/09/09
最終更新日:---

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好きになったヒト 第11章 未練5
タカヤさんがノックをすると中から返事があった。
たぶん藤村さんだ。

ドアを開ける。

「いらっしゃい。」
案の定、藤村さんがいた。

高校生が6名。俺達の方を見ている。資料でみた顔だ。

藤村さんが“まあ、座って”と俺達に促す。

俺はつい懐かしいと口にしそうになるのをグッとこらえた。俺達がOBってのは伏せるんだっけ。
部屋の中の配置も変わっていない。多少古くなった感はあるけれど、ほんとうに懐かしい。

藤村さんが俺達を紹介して、つづいてメンバーを紹介してくれる。
俺達は藤村さんと同じ警察って扱いらしい。
一通り挨拶を終えて、最近の状況や今抱えている案件の引き継ぎに入る。

話しているとメンバーの子達は俺達二人がOBだってことは知ってるようだった。
ただ、OBの誰だったかというところは秘密になっているようだ。

メンバーの紅一点のアコが俺の傍に寄って来て少し小さめの声で俺に問いかけた。
まるで内緒話でもするみたいに。

「あの、お二人もOBってことは、もしかしてタカヤ・ユズル・マナト世代ですか。」

出されたコーヒーを飲みながら調査計画に目を通していた俺は、吹き出しそうになった。
俺はアコの顔を見る。
どういう意図で言ってるんだろう。まさか、知ってんのか。

「なにそれ?」
言葉を失っている俺の横からタカヤさんが答える。

「伝説的三人ですよ。知らないんですか?ってことはー、そこより上世代ってことですね。」
アコは満足そうに言っている。

「伝説?」
俺はアコに聞く、何のことだ。

「ここの中で後にも先にも、いまだにその三人以上の成績を残した世代はいないって語り継がれてるんです。」

語り・・・継ぐ・・・。誰が?
俺はちらっと藤村さんを見る。
にこにこと俺とタカヤさんを見てる。
たぶん、この人だろうな。

「語り継ぐって、誰が語り継いでんの?」
タカヤさんが疑問をぶつける。

「私は先輩から聴きました。その先輩もその先輩の先輩から聞いたって。だからー、たぶん、はじめたのはその伝説の三人の後輩さん達じゃないですかね。」

「へえ、すごいんだねえ。その三人は。でも、具体的に何をしたんだろうね。」
タカヤさんはなんとう風もなく返事を返している。

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