好きになったヒト
好きになったヒト
成人向完結
発行者:iroha
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/09/09
最終更新日:---

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好きになったヒト 第10章 未練4
「佐々木。大丈夫か?」

喫煙室の窓の外へ目をやる。
いつもの横断歩道の端にマナトの姿がある。

ったく・・・。

「すみません、先輩。心配掛けて、でも、大丈夫です。自分で何とかします。自分でもどうにかしなきゃってずっと思ってるんです。」

俺はそう言って喫煙室を出る。
俺の会社へ通うマナトは大抵9時過ぎには帰って行く。人の行動パターンを計るのは癖になっていいて自然に時計を見たり時間を計ったり、回数を数えたり。

時間を見計らって1階へ降りて、マナトが動くのを待つ。
マナトは時計を見ると、少し名残惜しそうにその場を離れて歩きだした。

俺はその後を尾ける。
気付かれない自信はある。いくら離れて長いといってもその辺の感覚は鈍っていないつもりだ。いくら荒れててもそこまで気を抜いた生活はしていない。

マナトは自宅とは違う方面の電車に乗った。俺は隣の車両に乗り込む。
久々の尾行。なんとなくわくわくしてしまう。

マナトが降りるのを確認して俺も降りる。
その駅で降りる人は少なく、気をつけなければ気付かれてしまう。
距離を取って、後を追う。

人通りのない団地を抜けて歩いて行くマナト。振り返られたら終わりだ。
降りた駅と、マナトの向った方角から行き先の検討はついた。

俺はマナトとは違うルートへ回った。
俺が目的地に着くと、マナトはすでに一人ベンチに座っていた。
あいつ・・・。
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