好きになったヒト
好きになったヒト
成人向完結
発行者:iroha
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/09/09
最終更新日:---

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好きになったヒト 第9章 未練3
「なんか、面白い話とかねえの?」
「面白い?」
「なんかさ、迷宮入り的な。」
「迷宮入り、ですか?」
俺は頭の中を探る。

「迷宮入りではないですけど、そういえば・・・。」
「なになに?」
「一度変な奴らに遭遇しました。」
「変な?」
「はい。その頃忙しくて、俺も今まですっかり忘れてました。オカルトサークルの学生を調べてたとき、その学生が山の中の廃墟に向かってそれを尾けてったんですけど・・・。」
と、俺はあの時の話しをした。
変な奴だった。
真っ暗な中をまるで全部見えてるみたいに歩いてて、見たことのない制服を着てて・・・おまけにスーツ姿の大人もいたっけ。
俺達のことを知ってる風だったし。あいつらは一体何者だったんだろう。

「へえ、そういう組織がまだあんのかね。」

「わかりません。次の日には調査停止になりましたし。」

「資料って残ってないの?この前、そのへんのデータここに入れたけど。」
セイジさんは端末を指す。
高校組の過去データは、セイジさんがデータベースに入れてくれた。
「ああ、ありますけど・・・手がかりになるようなのはないかと。」
俺は一応データを開いてみる。
調査対象になってたN高の学生の顔が出る。
担当にユズルさんの名前が入ってる。そっか、この担当って俺に回ってきたのをユズルさんが引きうけてくれたんだっけ。
藤原さんを失ってぼろぼろになってた俺の代わりにユズルさんが入ってくれたんだった。
俺は担当の名前をじっと見ていた。

「ほんとだ。調査停止いなってる。」
セイジさんが、横から画面を覗く。
「これ以上の情報はねえの?」

「はい、これからうちが扱う分については警察側の情報も付けて貰えるようですけど、過去のものについては必要性がない限りは開示されないそうです。」

「そうか。でも、なんかちょっと興味沸くな。」

「そうですね。機会があったら調べてみます。まあ、意外にそのうちわかったりするかもしれませんしね。」

お互いに抱えている案件の相談をし合っいながら、そのままフロアのテーブルで仕事をして、俺は夕方には事務所を出た。

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