好きになったヒト
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成人向完結
発行者:iroha
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/09/09
最終更新日:---

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好きになったヒト 第3章 恋愛2
マナトの乱れた息遣いが俺の耳を犯す。
何度も切なく名前を呼ぶ声。
身体の中に溜まっていく快感。
頭の芯が揺さぶられる。

俺はマナトにしがみ付いて、いつの間にか声を殺すこともできなくなっていて、それは再びマナトの口によって塞がれる。
それでも我慢できずに声を漏らすほど、攻め立てられて何度も吐き出して、出されて。

朝風呂にいくつもりが、そんな余裕はまったくなかった。
食事までに部屋でシャワーを浴びて、身支度をするのがやっと。

事務所に寄るので、土産を買って帰った。
久々に顔を出した事務所には、メンバーが勢ぞろい。

俺の誕生日をみんなが祝ってくれた。
引退は前にやっているので、今回は誕生日という名目らしい。

藤村さんにお疲れ様でしたと言われたときには、さすがにちょっとジンときた。
リホは俺の引退の時もタカヤの時も泣いていたけれど、やっぱり今回も泣いていた。

あんまりリホが泣くもんだから、俺はそんなに泣かなくても会おうと思えばいつでも会えるよと慰めて頭を撫でてやっていた。
どうやらマナトはそれが気に入らなかったらしく、帰りに二人になった時には機嫌が悪い。

「そんなに怒るなって。大したことじゃないだろ。泣いてる女の子を慰めただけ。」
「ユズルさんは自覚がなさすぎる。」
「自覚?」
「自分がどんだけ人を惹きつけると思ってんですか。」
「しらねえよ、そんなこと。俺そんなナルじゃねえから。」

まあ、けっこうモテることに関しては自覚がなくはないんだが、だからといって女の子に接するときにそんな計算はしていない。

マナトの視線が突き刺さる。
ちょっと面度癖えの、こいつ。

「わかった。メールする。」
「えっ。」
マナトが怪訝な顔をする。

「明日から毎日メールする。それで文句ないだろ。」
「え・・・。」
「連絡して来いって言ってただろ。」

「あっ。」
マナトはぽかんっとする。
間抜けな顔。
吹き出しそうになる。

「“あっ”じゃねえの。出来るだけ返事返せよ。まあ、忙しいときはいいけど。」

マナトはそれで黙った。
俺の勝ちだ。
手の掛るやつだなっと思いながら、俺はマナトの頭をコツいてやる。

「なんてくれるんですか?」
「え?」
「メール。」
「さあ、明日までお楽しみ。」

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