好きなヒト
好きなヒト
成人向完結
発行者:iroha
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/09/09
最終更新日:---

マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
好きなヒト 第3章 繋がり1
夕飯を買って、事務所のビルのエレベーターの前まで来ると、ちょうどエレベーターのドアが開いた。


ドアが開くと藤原さんが立っていた。

オレは驚いて固まった。
幻?

半信半疑で、挨拶をしてみる。

「あ、お疲れさまです」

藤原さんは一瞬驚いた顔をしていたけれど、何も言わない。

目が合ったまま無言。

ゆっくりとドアが閉じようとする。藤原さんはそれをを手で抑え、乗れと言った。

現実だ。

言われるままにエレベーターに乗り込む。
先ほどと同じようにドアがゆっくりと閉まる。

「あの…降りてきたんじゃ」


「お前に用があって来た。」


「あ、すみません。オレこれ買いに行ってて、ユズルさんがいたと思いますけど」
と、オレはマクドナルドの荷物を見せる。


狭いエレベーターの中で二人きり。
いたたまれない。

何か話さないと。


「えっと、オレに用って仕事ですか。」


「あぁ。それもある。」

藤原さんは、俺たちの面倒を見てくれてる刑事さんで背が高くて、スーツがよく似合っていてる。
クールな雰囲気だが、結構情に厚い。
26歳、俺たちの担当刑事の中では一番若い人だ。


藤原さんの手がオレのほうに伸びる。

ドキッとする。

腕を掴まれて引き寄せられた。
顔が近づく。


オレは思わず視線を逸らして顔を引く。恥ずかし過ぎる。


それでも藤原さんは唇を重ねてきた。

ぁ…。

唇を重ねるだけのキス。
腕を掴んでいた藤原さんの手が腰に回りさらにオレを引き寄せる。オレの持っていた荷物がガザっと音をたてる。中には飲み物が入っている。落とすとマズい。


藤原さんはエレベーターの操作版の前に立っていたので、そこへ寄り添う形になる。


顔が離れる。視線がぶつかる。


………さらに赤面。
オレは視線を逸らす。

視線を逸らすと、藤原さんの指がエレベーターのボタンを押しているのが目に入った。

閉のボタンを押しっぱなしにしている…。

そういえば、このエレベーター動いてない。


「マナト」
耳元で囁かれる。
そのまま藤原さんの唇が耳に触れる。

「…っ」
オレはキュッと目を閉じる。
8
最初 前へ 567891011 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ