好きなヒト
好きなヒト
成人向完結
発行者:iroha
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/09/09
最終更新日:---

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好きなヒト 第12章 再生1
駅のホームにあるぼろぼろのベンチに座る。
明るいところに来て制服を見ても、どこの高校のものかわからない。
訊いても教えてくれないだろうな。

「俺、ちゃんと帰るからもう行けよ。」
「いや、そういって戻ってこられると困るから電車に乗るまで見てる。」
用心深い奴だな。

「あの四人がなんなのか教えてくれよ。」
そいつはじろっと俺の方を見る。
「同業みたいなもんだろ。」
なんとか訊き出したい。
「そうなのか?」
そいつが驚く。
「さあ、あいつらの周りを調べてたのはお互い様だろ。他言しねえから教えろよ。」
そいつは、しばらく黙っていたけれどやがて口を開いた。
「オカルト趣味の集まりだよ。」
「オカルト?」
「それしか言えない。もうあいつらの周りうろつくなよ。」
「ああ、わかった。」
それはどうかなっと言いたかったけれど、いやだといったら家まで着いて来そうなので
素直に返事をしておいた。

電車が来た。
そいつの携帯が鳴る。
「はい。今から戻ります。」
そう言って、電話を切って“ったく、人使い荒いんだよ”とぼやいている。

なんか、少し申し訳なくなる。

「じゃあ、手間掛けたな。帰るわ。仕事がんばって。」
俺は電車に乗る。

「え・・・。ああ、ありがと。おまえもな。」
俺が礼をいったので面食らっている。

電車からそいつが暗闇に戻っていくのが見えた。
そういえば、あいつ明かりらしいもん持ってなかったけど・・・。
さっき駅に戻るときも、まっくらな道をすたすた歩いてた。
この辺のやつなのか、きっと地元の人間なんだろう。
変な奴だったな。

次の日、調査の停止連絡がきた。
“キミの上の人にいっとくから。”
やっぱり、俺達のことを知ってるんだ。
学生がいた。とっさに高校生だと感じたってことは、高校生なんだろう。中学生ならば、幼いと感じたはず。
俺たち以外にも、こういう調査をしてる高校生グループがいるのか・・・。
スーツ姿もいたけれど。

でも、“そっち”と言っていたってことは、そう考えるべきだよな。
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