好きなヒト
好きなヒト
成人向完結
発行者:iroha
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/09/09
最終更新日:---

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好きなヒト 第12章 再生1
いきなりドアが開く。

「あ、いたいた。」
リホちゃんが入って来る。
涙目なのがばれないように、瞬きをする。

「どうしたの?」
「近くまで来たんで、今週マナトさんだったなって寄ってみたんです。」
「わざわざ?」
「そう、わざわざです。で、これ、差し入れです。」
リホちゃんはドーナツの箱を差し出す。
「え・・・差し入れ?」
「はい。マナトさん、前にドーナツが好きだって言ってたでしょう?」
「ああ、そうだっけ。確かに、好きだけど。」
「さいきんマナトさん元気ないんだもん。痩せちゃったし。」
「心配しれくれたんだ。」
リホちゃんは深く頷く。
「駄目ですよ、ちゃんと食べなきゃ。健全な精神は健全な肉体に宿るっていうでしょ。」
「うん、そうらしいね。」
そう言っているうちに、自分で箱を開けている。
「マナトさん、どれがいいですか?どういうのが好きかまできいてなかったから、いろいろ買ってきちゃいました。」
「どれでも好きだよ。リホちゃん先にとりな。」
「駄目ですよ。マナトさんのために買って来たんですから先に取ってください。」
相変わらず元気だなあ、リホちゃん。
「ありがとう。じゃあ遠慮なく。」
俺は箱を覗く。
どれにしよう。食欲はないけれど、食べないと悪いし、この様子だと怒られそうだ。
一番オーソドックスなプレーンのドーナツを取る。

リホちゃんはその間に飲み物を準備してくれる。
「ああ、それが好きなんですね。覚えときます。」
「どれでも好きだよ。ドーナツなら。」

リホちゃんは俺の隣に座ると、クリームの入ったのを取って頬張っている。
おいしそうに食べるなあ。
あんまりおいしそうに食べるから、なんだか俺も食欲が沸いてきた。
おいしい、久々に食事がおいしいと思った。

「おいしいね。」
「はいっ。よかった喜んでもらえて、もっと食べてくださいね。」
「うん。ありがとう。」
「今日は、出掛けないんですか?」
「ううん。いまユズルさん待ち。ユズルさんが来たら出るよ。」
「そうなんですか。じゃあ、私もユズルさんが来たら一緒に出ます。」
「うん、もうそろそろ来ると思うんだけど。」
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