好きなヒト
好きなヒト
成人向完結
発行者:iroha
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/09/09
最終更新日:---

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好きなヒト 第11章 迷う心4
パソコンを開く。
メールが来てる。
調査依頼だ。

当番のマナト宛。
マナト今調査なんかできるのか。
無理そうなら俺が代わるか、サブで入ろう。

調査依頼をプリントアウトして目を通す。

これは・・・。
N高の調査。
N高って確か、このまえのドラッグの一件の・・・。

調査内容は、学生の間に不審な動きあり。
“不審な動き”?
なんだ、このアバウトなのは。

この前の件との関連については明記されていない。
警察が目を付けてる数名の学生の名前と一部顔写真が挙がっている。
これは、サブで入った方がよさそうだな。
藤村さんに頼もう。

藤村さんとはこの前初めて会った。
前任の藤原さんよりも若い感じの人で、明朗な感じがする。
寡黙な感じの藤原さんとは対照的だ。

N高についての資料がないか調べるがこれといって目新しいものはない。

時計を見る19時前。
遅いな、マナト。
当番の日はたいてい18時ごろにはいつも事務所にいたのに。
やっぱり、ここへは来たくないのか。

デスクトップに書き掛けの調査予定がある。
誰のだ?
開く。
タカヤだ。

作成日は今日の午前中。
あいつ、来てたんだ。
予定表ってことは、別件?
内容を確認する。
N高の調査だ。
サブで入るのだろうか。

タカヤ。
返事しなきゃな。
あの後、いろいろ考えて俺はここには残らないことにした。
今年で最後、高校卒業と同時に引退する。
藤村さんにもそのうち伝えるつもりだ。
でも、その前にタカヤに伝えなければ。

タカヤのことが好きだ。
それはどうにもならない。
けれど、何かを待つのはやめる。
辛くても。
タカヤの事を抜きにしてしまえば、いろいろなことが効率よく考えられる。
その方がすっきりする。
ここへ来るのも調査のためだけ。
まあ、マナトのことはしばらく気遣ってやりたいけれど。

進路も自分の将来を考えて動けばいい。
タカヤのことをなしにして、自分のことだけ考える。

資料を揃えてテーブルに置く。

窓を開けて、たばこに火を点ける。

外は夕焼けだ。

静かにドアが開く。

「お疲れ様です。」

久々に見るマナト。

「お疲れ、遅かったな。」
「すみません、補講に引っかかってて遅くなりました。」

明らかに、やつれてる。
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