好きなヒト
好きなヒト
成人向完結
発行者:iroha
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/09/09
最終更新日:---

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好きなヒト 第8章 迷う心1
そう思ってすぐ、1年ってけっこういろんなことができると言ったタカヤの言葉が胸を刺す。
タカヤには俺には見ていないものが見えてる。

タカヤの見ているもの。外見とは裏腹に思慮深く聡明なこの男が見ているもの。

俺が自分の気持ちに振り回されて悶々としている間、タカヤは自分を取り巻く世界を見通そうとしている。

急に自分がとても小さな人間になったように思える。
なにやってんだ、俺。
実際、進路も迷ってるし、このチームに残るかどうかも迷ってる。
将来も見えていない。


それから一緒に数件回って、帰った。


家に帰ってからも、タカヤのあの真剣な表情が頭から離れず、俺を責める。

俺にあんな表情ができるだろうか。
タカヤがすごく大人に見えた。
一歳しか違わないのに。
1年の差。
いままで気にしたこともなかったのに、いきなり大きな隔たりが出来てしまったような気分だ。
俺に残れと言ってくれたことのうれしさもそれに上塗りされてしまう。


俺って、何も考えてねぇな。タカヤの事以外なにも。


タカヤと俺とマナト、タカヤが一つ上で、マナトが一つ下。ってことは、俺はマナトよりは経験豊富?

でもない、気がする。
マナトはなんていうか、かわいい顔してっけど、あいつはなんか違う・・・今まで気が付かなかったけれど、あいつとタカヤ、同じ匂いがする。

肩を抱かれたマナトがうれしそうに藤原さんを見る笑顔、その顔がタカヤにすり替わる。

・・・。
いや、それは・・・ない、よな。
自分の馬鹿な想像に呆れる。

ああ、だめだ、結局タカヤのことしか考えてねえ。


そんなことを考えていたら眠れなくなってきた。
やばい、寝ておかないと。

目を閉じて他のことを考えようとするけれど、浮かんでくるのはタカヤの顔ばかり。
明け方になってやっと眠りに付いた。
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