好きなヒト
好きなヒト
成人向完結
発行者:iroha
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/09/09
最終更新日:---

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好きなヒト 第8章 迷う心1
「ん?」
タカヤが俺を見る。
そんなことを考えながらついタカヤを見つめてしまっていた。

俺は慌てて首を振る。
「なんでもない・・・」

「なんだよ。」
タカヤがにやりと笑う。

「はぁ?」
なんだその反応は。

「俺に見惚れてたな。」

う。
図星。

「んなわけねーだろ、気色悪い。」

タカヤは、ははっと楽しそうに笑う。
「なんか悩んでんなら聴いてやるぞ~」

「え。」

「俺一応年上だしな。おまえ忘れてるだろ、俺がお兄さんだってこと。」

確かに。普段こいつのことを年上と思ったことはないけど。


「ああ、忘れてた。」

「やっぱり」

「なんだよ、年上扱いしてほしいのか。」

「そうじゃねえけど、頼ってもいいぞってこと。一つくらいの歳の差なんてって思うだろうけどな、一年ってけっこういろんなことできるんだぞ。だから、一年分はお前より経験豊富なんだよ。」

確かに、みんな1年があっという間だと言うけれど、その1年でいろいろあっていろいろ変わって成長してるのかも。
タカヤ、そんなこと考えてんだ。
やっぱりこいつ、見た目よかいろいろ考えてんだな。

俺は頷く。
「困ったら、頼むわ。」

タカヤが意外そうな顔をする。俺が素直に首肯すると思わなかったようだ。
「お、なんかかわいいな、お前。いつもそんくらい素直だといいのに。」

かわいいと言われて思わず赤面する。
駄目だ。
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