好きなヒト
好きなヒト
成人向完結
発行者:iroha
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/09/09
最終更新日:---

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好きなヒト 第8章 迷う心1
「うわー、パンツまでぐっしょりだ。」
「さむっ、シャワー浴びねえと風邪ひくぞ。」
俺は雨にぬれた頭を振る。

「先使っていいぞ。」
「いいの?」
「おぅ、俺寒くねえし。」
「サンキュ。」

シャワーへ向かおうとする俺は、ぐいっと引っ張られた。

「、、、っ」
一瞬何が起こったのか解らなかった。

いきなり、キスされた。

ゆっくりと唇が離れて、また重なる。

今度は唇が割られて、舌が絡まってくる。

「、、、んっ」
・・・感じてしまった。



俺を解放したタカヤは珍しいものを見るように俺の様子を窺う。

「大丈夫か?ユズル。」
俺は固まったまま思考が回復しない。


「ごめん、水も滴るイイ男だったから、つい。・・・おい。ユズル?」
俺の顔の前で手をひらひらさせる。

「え、あ、ああ、そうだな、びっくりした。やめろよ、はは。」
俺はなんとか笑って返し、シャワーへ向かう。

びっくりした。怒る余裕もなかった。
なんなんだ、まだ心臓が・・・。



その日以来どんどんあいつの存在が大きくなって、手に負えなくて・・・。

はぁっとため息をつく。

帰ろう、とりあえず一通りは回ったし、続きはまた明日。
時間は9時を回っている。
家に着いたら10時を過ぎる。

傘は持っていなかったので、俺も小走りに駅へ向かう。
ふとコンビニから出てきた高校生が目に留まる。


マナト?

コンビニは道路を挟んだ向かい側、道路には車が行き交っている。
呼んでも気が付かないか・・・。

マナトはコンビニの前に立ったままだ。
雨が降ってるから出ようか迷ってるのか?

マナトの後ろの自動ドアが開いて人が出てくる。

藤原のおっさん。

藤原さんが手に掛けていた上着雨を避けるようにかぶり、マナトの肩を抱き寄せる。抱き寄せられたマナトが藤原さんのほうを見る、藤原さんもマナトを窺う。
甘い視線を交わす二人。
二人は仲良く身を寄せ合って雨の中を小走りに走っていく。まるで、恋人同士。

!!
あの二人・・・。


俺がその光景に驚いて立ちつくしていると、二人が消えた曲がり角から車が現れて、俺の前を通り過ぎる。
俺は思わず建物の脇に身を隠す。
一瞬見えた車の中の二人の笑顔。


こんな時間にどこへ?


だいたい高校生を連れ歩いていい時間じゃない。
何かの調査?

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