好きなヒト
好きなヒト
成人向完結
発行者:iroha
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/09/09
最終更新日:---

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好きなヒト 第7章 繋がり5
俺は上着を脱いで、ロッカーから別の高校の制服を取り出す。俺のサイズに合うのを探す。必要に応じて購入してもらっているので、そのときに担当した人のサイズしか揃っていない。どこもかしこも経費削減で、なかなか新しいものは買ってはもらえない。N高の制服はないので、同じくらいのレベルの進学校、W高でいっか。サイズもぴったり。

俺は手早く着替える。
鞄から眼鏡を取り出して、掛ける。

前髪の分け目を変えて、一応変装。

「どうですか。」
俺はユズルさんのほうを向いて、めがねに手を掛けてクイッと上げて見せる。

ユズルさんは上から下まで俺を見回して、うん、と頷くとグーのサインを出す。

よし、準備オッケー。

携帯を出してタカヤさんに連絡。

“何時頃ですか”

俺は、鞄の荷物を詰め変える。

「で、どう?」

「まだ全然。普通のドラッグではないみたいです。」

「どういうこと?」

「なんか、ルートが違うとか。」

「へえ。」

俺の携帯が鳴る。
タカヤさんから返信、“8時くらい”

「タカヤさん夜ですね。俺、出ていいですか。」

「どーぞ」

「じゃ、いってきます。」

「はい、いってらっしゃい。」

事務所から電車で20分ほどのところにある予備校街を目指す。

目的地をぶらつく、進学校の学生がちらほら。まだピークじゃないのか。
あまり面がわれても困るので、通りから外れる。

コンビニでジュースを買って飲みながら、時間を潰す場所を探して歩く。
この辺ってあまり来たことがないので、新鮮だ。

しばらくぶらついていると、前方の白い建物からN高の女子が出てくるのが目見入る。

ダッシュ。
俺は、彼女が出て来た手前の横断歩道の信号が点滅し始めたのを見て走る。
間一髪、信号が変わるのと同時に渡りきった。

そのまま、彼女が出てきた建物に走る。
うっかり、彼女にぶつかってしまう。

彼女が手に持っていたビニール袋を落とす。

「あ、ごめんっ。」
俺は慌てて落ちた袋に手を伸ばす。

ビニール袋からは薬の説明らしい紙と調剤薬の袋が覗く。
拾い上げて渡す。

「ごめん、俺、急いでて大丈夫?」
「いえ、大丈夫です。」

彼女は袋を受け取って俺をみる。

自分の出てきた建物を見あげる。
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