夜想倶楽部 鉄哉編
夜想倶楽部 鉄哉編
成人向完結
発行者:とりさん
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ジャンル:その他

公開開始日:2011/09/03
最終更新日:---

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夜想倶楽部 鉄哉編 第4章 第三章 菊池の教育
 菊池は、簡単に興奮しない精神面の安定感と、表面的な穏やかさ、また過度にサディスティックな責めを好まず、だいたいにおいて趣味に走らない「仕事」としての調教を行う。だから、新参の哀れな少年は、だいたい彼に最初に手ほどきを受けるのだ。
 ただし、ここにいるやくざ連はだいたいがそれぞれに少年好きなので、好みの新物が入れば取り合いになり、悪趣味の持ち主に気に入られた少年は悲惨だ。
 鉄哉の場合、かなりツキのない部類であるとも、まだ運がよかったとも言える。神谷はここの運営関係者の一人であって、極度のサディストである。何人か少年を死に追いやっているのだ。その度に尾藤の率いる柳神会には賠償金的な金が入るが、やくざ連や常連客にはその少年をお気に入りにしていた者もいるわけで、神谷は組織と客の大半に蛇蝎のごとく嫌われている。鉄哉については小野寺が、商品として上物だからつぶさないでくれと強く釘を刺していた。立場ははるかに上の神谷だが、小野寺は得体が知れないので、あの蛮行でも遠慮した部類なのだ。顔は腫れ上がってからだ中傷だらけでも、骨も傷まず歩ける状態なら、まだましとも言えるというわけだ。

 菊池は、SMプレイ用に使われる大きめの革張りベッドのある部屋に鉄哉を導いた。裸で先に立たせてだ。ベッドの鉄柵にも鎖が絡んでいるし、天井には縦横に鉄パイプ。枷や鎖がぶら下がり、壁には鞭や棒きれがいくつもかかっている。それらを見、床やベッドの黒い皮の一部に、古い血痕らしいものを見ては、さすがの気丈な鉄哉も怯えないわけにいかない。
「……なにを……する気だよ……?」
「しつけだよ」
 菊池の答えは淡々としている。
「そうだな。うつ伏せに寝ろ。何回も動かすのは面倒だ」
「…………」
「早くしろよ」
 鉄哉はベッドを見た。まだためらいがあった。逆らえないと知ってはいるが……。
 その寸時のためらいの間に、菊池の手の甲は素速く強く鉄哉の頬を張った。鉄哉は後ろ手に拘束され足の動く幅も鎖に制限されている。床に転がって顔もかばえずベッドの足に肩をあて、苦しげにうめいた。顔を上げると鼻血が流れている。涙目に憎しみと怒りと恐怖が共存していた。
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