シングルファーザーの育児ノート
シングルファーザーの育児ノート
成人向完結
発行者:とりさん
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ジャンル:その他

公開開始日:2011/08/22
最終更新日:---

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シングルファーザーの育児ノート 第1章 第一回(昭和五十五年頃)
※この文章はある会員制ブログの連載を一部改訂し、作品として再構成したものである。

 暗くした六畳間には、カーテンの隙間から西日が差し込んでいる。

 夏休みの道場の終了時間は早く、私たちは練習が終わり、他の練習生達を送り出したあと、シャワーも浴びずに二階のこの部屋に上がり、汗みずくのからだを合わせて絡み合っていた。

 雄太は五月の誕生日を過ぎて十一歳になった。肌は日本人としては白く、目はぱっちりとして大きく、頬の稜線は年齢相応に柔らかく、丸い顔をしている。

 幼い頃はほとんど私の血を引いていないかに思えるほど母親に似ていた。端正で、白い肌はみずみずしく、(幼い頃から短髪を通させてきたが)髪を伸ばせば少女にも見えたことだろう。

 私は浅黒い肌を持ち、年齢のわりには逞しいといえるがっちりとした肉体を持ち、身長も高く、毛深くて顎髭を生やしている。似顔絵でも描くなら五角形に単純化できるような顔つきをして、眉は濃い。

 雄太の姿形は、その濃い眉をはじめ、鼻のかたちやわずかな部分に、最近私の血を感じるようになってきた。
 もはや少女っぽさはまるでなく、同年齢の子の中では身長は並より少し高いくらいだが、体格は少年なりにがっちりとして逞しい。だが顔のつくりの端正さ肌の白さは、やはり母親の血を濃く引いている。いつかは、もっと私に似てくるのだろうか。
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