みんな・愛してるよ
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成人向アフィリエイトOK
発行者:カオス
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ジャンル:恋愛
シリーズ:大好きだよ

公開開始日:2010/07/21
最終更新日:2012/03/12 22:53

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みんな・愛してるよ 第96章 第九十六話 俺の弟
「今日の相手は何人だ? 制服着てたか? それとも私服だった? 大人? 子供? 」最低限必要な情報だけを聞く。
これの返答によっては道也に協力をお願いして殴り込みなんて事はざらにある話なんだ。
「えっと…今日は大人の人が五人位居た。皆サングラス掛けてて凄く怖いの」涙を俺の上着に吸い込ませながら告げてきた言葉に嫌な予感がする。
でも、毎日がコレだから慣れてる部分もある。
「道也。悪い加勢頼むわ。さすがに大人五人でヤクザ風? のやつら相手じゃさすがに死ねるからな」俺の背中を任せれるのは今まで出会ってきた中で道也一人だけ。
だからこそ道也に頼む。大事な弟を守る為に。
「いいか美優。いつも通りに俺たちが待ち伏せてる連中連れ出している間に見つからないように家に帰るんだよ? 」頭を撫でてあげながら優しく言う。
トレーナーの袖口で涙を拭うと一回だけ大きく頷く。
「んじゃ、行くか! 道也」道也に向け片手を高く上げると道也もいつも通りにハイタッチしてくる。
コレがお互い戦場? に出る時の狼煙《のろし》代わり。
いつも通りの風景にいつも通りのいざこざ。
俺や道哉以外の人間が行こうとすると美優は泣き止む所か誰も手が付けられない程の滝を生み出す羽目になる。
何度かそれが繰り返された後にどうしようもなくなって毎回俺の元に泣き付いて来るようになった。
いつまでもこんな日々が続けば良いと俺も思っていた。
大事な弟を守り、助けて道也と一緒に過ごして行ければ何も気にせずにいけると思ってたんだ。

「何か俺の弟に用事ですか? 」背が一回り大きいサングラスに声を掛ける。
「あぁ? 俺はお前なんて呼んでねーぞ! 美優って奴を呼べって言ってんだ」ガンくれながら近付いてきたグラサンに一言返そうとしたらグラサンの奥から声が聞こえてきた。
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