7月も半ばを過ぎ、うだるような暑さの中、神奈川国際大学では前期末試験が行われていた。社会福祉学科二年の黒崎 崇は、友人と別れ一人次の試験会場へと向かった。満員の教室で空席を探していると、一つの空席を見つける。しかし隣にはすでに見知らぬ女子が座っていた。連れの有無を確認するため話しかけると、女子は異常はリアクションを取る。そして女子から謎の質問が投げかけられた。「私の声が聞こえるんですか?」気味の悪くなった崇は適当にあしらったが、翌日、友人から彼女は耳が聞こえないらしいという情報が入ってくる。信じられない崇は直接彼女に問いただすことに。そして彼女から返ってきた答えは思いもよらないものだった。これをきっかけに、お互いの友人を交えながら仲良くなり、次第に二人は恋に落ちる。しかし、そんな二人を待ち受けていたのはあまりにも過酷な運命の試練だった。