舞う蝶の果てや夢見る ―義経暗殺―
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  • 公開開始日2011/09/25
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「あんた、上手いね」
 おそらく毎夜遠目から義経を監視していて、好色で好奇心の強い彼が女体を玩ぶのを眺めていたせいかもしれない。娘がほつれた髪を直しながら、夜叉丸の上に重なった。着物の下から出てきた夜叉丸の体は細いけれど思いの外筋肉質で逞しかった。娘は夜叉丸の胸を嬉しそうに弄った。そして、火照った裸を夜叉丸に密着させて甘えた。湿ってぬるりとした娘の下半身に嫌悪感を覚えた夜叉丸はそっと娘の身体を押し返して距離を開けた。

 地方豪族の子夜叉丸と平重盛の娘扇寿、それに能登の守教経の三人は、幼き頃より薩摩守忠度から「平氏の剣」として育てられた莫逆の友である。そして夜叉丸と鬼姫はさらに赤禿衆最強の組織鬼姫組を作り上げた。
得意絶頂の鬼姫組は、五条の大橋で義経・弁慶に敗れる。そのとき以来、鬼姫は義経に心を奪われた。
 夜叉丸は、妻の静御前と鬼姫組の仲間とともに、滅びゆく平家の中に身を置きながら、時の流れに抗おうと戦う。

 題名の 「舞う蝶の果てや夢見る塚のかげ」 は、静御前の墓碑銘から拝借しました。
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