8月30日のデモについて議論が続いている。当日、私はネットの中継動画を午後1時すぎからずっと見ていた。カメラの位置は、国会正門前の交差点北東角の本部前で、報道各社はこのアングルでゲストスピーカーを撮り、ときおりカメラを動かして周辺の様子を捉える。最初に感じたのは、予想したほど警備が厳重でなく、ものものしい態勢でなかったことだったが、さほど気にとめずに動画を見ていた。異変が起きたのは午後1持37分頃で、どうやら北側の歩道が決壊したらしく、人が一斉に車道に出て前方に歩いてきた。本部カメラの位置だと桜田門方向の奥まで見通せないので、詳しい状況は不明だったが、意外に早い決壊ハプニングは、警備が手薄だったことと関係あるのかなと想像をめぐらせてもみた。集会開始は午後2時である。警察の様子を見ていて、特に厳しく規制して群衆を歩道に押し戻そうとする対処がなく、自然に決壊を許容していた感触があり、これは事前に高田健と警察の間で取り決めをしていたのかなと思ったのだ。午後2時前、高田健がマイクで注意を出し、正門前交差点の規制線を突破することのないよう、各自が現状位置で停止するよう案内があった。群衆もそれに従って動きが止まった。そのため、あ、これは最初からシナリオができていて、正門前の9車線道路を会場スペースにすることが、予め警察と主催者との間で打ち合わされていたのだなと、そう直感した。