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キャロル・グラックの裏切り - 日本の右傾化を否定する妄言
2013-08-26 23:30:00
テーマ: 政治・経済
ロバート・ベラーが死んだ。86歳だった。17年前、丸山真男が死んだとき、追悼号として「みすず」のNo.427が刊行されたが、追悼文を献げた数多の研究者の中で、最初に置かれたベラーの一筆は白眉であり、私を大いに感動させ共感させた。他とは緊張感が違っていた。その後、丸山真男集の毎号に所収される月報の中だったかどうか忘れたが、ベラーがもう一度、丸山真男への追悼を文章にしていた記憶がある。不確かなままで恐縮だが、こんなことを書いていた。英語版の『現代政治の思想と行動』を学生と一緒に演習で読んでいたところ、丸山真男がファシズムの分析に際して、1940年代後半のマッカーシズムを類比させて説明する件があり、その視角の説得力によって、過去の1930年代のドイツの政治現象と思っていたファシズムが、まさに現代の眼前の、民主主義の国である米国の問題であるという認識を突きつけられ、学生たちも自分も、衝撃で慄然とさせられたという告白があった。ロバート・ベラーこそ、真の丸山読者の一人であり、「丸山学派」を名乗るべき学究である。「丸山学派」の兄弟子分の筆頭格として仰いでよい人物だった。実在することのない、精神の共同体としての「丸山学派」。その中で、重鎮の存在としてロバート・ベラーはいた。百科事典で「丸山真男」の項目を執筆するなら、ロバート・ベラーが文責を担うのが最も適当で、異論のない配役だと思えた。ベラーの死は私にとって喪失だ。
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