6万人が集まった9.19の脱原発集会の挨拶で、呼びかけ人の
鎌田慧が今後の運動の予定を語っている。1000万人の署名を集め、来年の3.24に集約集会を開くのだと言う。その間に、講演会や音楽会も開くともある。半年間で1000万人の署名を集めることが運動の目標らしい。来年の3月を運動の区切りにするのであれば、残りの期間は半年である。9.19の明治公園の集会は、言わば運動のラウンチのイベントだが、
スタート(6.15)からラウンチ(9.19)まで3か月かけ、ファイナル(3.24)までの実質的な運動期間が6か月というのは、運動のロードマップとして些かバランスが悪い設計のように思えてならない。通常は、準備からラウンチまで1か月で、そこで景気をつけ、ゴールまでに1回か2回大きな集会を打つ計画を組むものだろう。6万人を集めたことは画期的だが、これから半年間、この運動がマスコミの表面に登場しなければ、結局、9.19の一発だけで終わったという意味に止まらないか。だとすると、あまりに思考が自己完結的(自己満足的)なのである。前回の
記事にも不満を述べたが、これは脱原発の唯一の国民運動なのだから、不断に現実政治に働きかけ、福島の事故処理とエネルギー政策の決定過程に関与し、具体的な政策に影響を及ぼす政治主体にならないといけない。政権や政府との間で常に火花を散らし、くんずほぐれつの格闘を演じないといけない。