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記事で、原子炉の核分裂がまだ続いているのではないかと疑う見方を書いたが、昨夜(4/5)になって、
小出裕章がやはり再臨界の可能性を指摘している。昨日も原発関連で多くの報道があったが、最も注目される情報は、この小出裕章による衝撃のコメントだろう。テレビ報道は小出裕章を決して表に出さないが、われわれと同じく原子力に無知な素人であるマスコミ関係者は、小出裕章の発言に耳を欹てているに違いない。そのうち、欧米の新聞や科学誌に小出裕章が寄稿して福島の事故の始終を解説するようになり、この問題についての世界の論壇をリードするエキスパートになるかもしれない。欧米の市民と報道は、日本の政府当局の対応に強い不信と疑念を抱いている。それは、日本型統治の一般手法である「知らしむべからず」で情報を隠しているからであり、プレスにブリーフィングして質疑応答する機会が十分でないからである。事故についての情報は、数値も含めて実は決して少なくなく、マスコミとネットの双方に目を凝らして確認すれば、それだけで1日が終わってしまうほどの分量が発信されている。ただ、彼らは日本語が読めないのだ。彼らのフラストレーションの内実は、開示される情報の質や量よりも、むしろ言語とコミュニケーションの問題だと言える。政府は形だけ海外向け会見を設えたが、東電も保安院も英語での会見をしない。