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マニフェストの弁証法 - 支配の道具だった範疇が抵抗の武器になる
2011-02-24 23:30:00
テーマ: 政治・経済
丸山真男は、晩年の論文「思想史の方法を模索して」の中で、次のようなことを言っている。「一般に、ある制度なり、ある思想なりが、一定の歴史的条件の下で、一定のイデオロギー的機能を果たすべく誕生したとしても、そうした『道具』が主人の意図に反して、『目的の変生』を遂げたり、主人に向けられた逆の刃になる例は史上稀ではありません。むしろ思想史などはそうしたアイロニーに満ちています」(第10巻 P.322)。この叙述は、丸山真男が若き日に学問的影響を受けた新カント派のヴィンデルバントについて論じた部分で、「目的の変生」という思想史の用語もヴィンデルバントのものである。「道具」が主人の意図に反して逆の刃になる例として、丸山真男はヨーロッパの自然法思想を挙げている。現世のあらゆる人定法を神の意思たる自然法に基礎づけ、教会の秩序と支配を正当化した中世自然法が、ホッブズからロックを経て、やがて近代的な社会契約を根拠づけて王権神授説を否定する市民革命の思想的武器となる。生成されたイデオロギー的範疇が歴史の中で転成され、政治的担い手が変わり、意味と機能が変わる過程を追跡すること、それが丸山真男の思想史の重要なモメントだった。私は、あのマニフェストが、まさにそうした政治思想史の観察対象になるのではないかと直観する。意味が変容し、支配の道具だったものが、抵抗と変革の武器に転じつつある。
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