藤井裕久の「辞意」が確定的な事実として報道されたのは、昨夜(1/5)の夜10時前だった。NHKの7時のニュースの時点では、「医師の診断待ち」の報道であり、9時のニュースでも同じ報じ方のままだった。それが、9時のニュースの終了間際に臨時ニュースのように青山祐子の口から「辞意」が伝えられた。そのとき、テレ朝では報道ステーションが始まっていて、こちらでは最初から「辞意」でニュース原稿が固まっていた。それだけでなく、「辞意」が単に健康問題によるものではなくて、小沢一郎との確執という政権内の権力闘争を理由とする「政変」である事実が明確に報道されていた。これはおそらく、昨夜、星浩が直接に藤井裕久本人に取材していて、報道ステーションの放送時間に合わせてスクープにしたものだ。星浩が直前に番組に情報を提供したのだろう。藤井裕久は星浩に事情をリークした後、すぐにNHKの記者にも同じ情報を与えたのに違いない。「辞意」は本人の口から発信されている。それは、辞任を早急に既成事実化するためで、「慰留」で時間稼ぎしようとする鳩山由紀夫の動きを封じるためだ。後任人事で二人の間に悶着があるのだろう。報道ステーションの説明は実に生々しかった。藤井裕久の鳩山由紀夫に対する怨念と小沢一郎に対する憎悪がそのままぶちまけられたニュース原稿になっていた。この問題は大きい。鳩山由紀夫は、これでますます政権運営の意欲を失うだろう。藤井裕久は鳩山内閣の要だった。財務相の藤井裕久と官房長官の平野博文の二人が、まさにチーム鳩山そのものだったからだ。