昨夜(9/16)の報道ステーションで解説者の田崎史郎が暴露していたが、鳩山内閣の中には、任命された役所の仕事に詳しくなく、内心慌てている閣僚が何人かいると言う。昨夜のテレビ番組では、環境相になった小沢鋭仁が、「今、勉強中だよ」と資料を精読している映像が紹介されていた。この内閣で環境相がきわめて重要な役職であることは誰でも知っている。嘗ては刺身のツマ同然のポストと見られ、女性議員や連立友党に余りをお裾分けする程度の軽量のポジションだったが、地球温暖化対策と環境産業開発の国際競争の時代になり、国家戦略上最重視しなければならない使命と任務の要職となっている。その環境相に小沢鋭仁が就いた。専門知識や政策構想で適材として評価されたからではなく、単に鳩山首相の側近を抜擢した論功人事である。鳩山政権の「政治主導」が口先だけのものであり、組閣が旧来型の派閥均衡の論理で行われた事実を証明する典型例だ。本当に国家と国民のために環境政策の俊英を配置するのなら、そして与党内に優秀な人材を欠くのなら、民間から寺島実郎や金子勝を招聘するべきだった。今度の組閣では、所管行政の政策エキスパートが任命された例は半数以下に止まり、派閥均衡の論理でポストが割り振られた例が過半を占める。