いわゆるアンダードッグ効果が働いて、新聞が予想を出したよりも民主の獲得議席は小さくなり、本来なら落選すべき多くの自民の議員が生き残りを果たした。投票率も期待した70%を超えることができなかった。小泉構造改革によってボロボロにされたはずの中国や四国や九州の地域で、有権者が再び自民の議員を選出して国会に送り出したことは意外で残念に思われる。選挙結果について特に大きな感慨はなく、テレビの世界のお祭り騒ぎの情景を空しく眺めている自分がいるだけだ。「政権交代のある民主主義」の嘘臭さをこれから国民は知ることになるだろう。マスコミは、早速、今度の選挙の結果について「国民が自民党にお灸をすえた」と総括し定義づけしている。その程度の言葉の表現にしかならないほど、日本の「憲政史上初の政権交代」は軽いのである。マスコミが全部お膳立てをして、マスコミが言うとおりに票が動き、テレビに出てきた民主の議員がマスコミの前で嬉しそうに尻尾を振るから、選挙の結果もそれを超えた意義のものにはならない。マスコミの人間が顔面蒼白になる結果にならない。本当に政治を変えるということは、テレビの画面から岸井成格を消すことだ。古館伊知郎が選挙や政治の報道に携われないようにすることだ。