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『東京ブラックホール』と帰ってきたNHK - ダワーの方法視角と説得力
2017-08-21 16:33:00
テーマ: 政治・経済
c0315619_15583569.jpg昨日(20日)の夜、NHKスペシャルで『戦後ゼロ年 東京ブラックホール』が放送された。最初、特に興味を持たずに見始めたが、ナレーションの声が伊東敏恵だったため、これは期待できるかなと思ったら、想像以上に中身の濃い歴史ドキュメンタリーが詰まっていて、見終えて充実感と満足感が残った。今、伊東敏恵はNHKの良心を代表するシンボルだ。古き良きNHKを思い起こさせる正統派で、国民のNHKへの信頼を繋ぎ止める役割の前面に立っている。伊東敏恵もきっとこの番組と仕事に納得し、成功に安堵していることだろう。見始めてすぐに感じたのは、これはジョン・ダワーの世界そのものじゃないかという驚きだった。番組の中でダワーが登場して解説を述べる一幕があり、その直観が間違いないことを確信させられ、昂奮を覚えた。安倍晋三が政権を握り、手下で右翼の籾井勝人がNHK会長となって統制支配が始まって以来、ダワーは排除されNHKの画面から消えていた。番組は、明らかに『敗北を抱きしめて』の方法視角で全体が構成されている。そして、2001年に出版された本にはない諸要素が新たに発掘され編集されている。例えば、2000年代後半に公開された戦後日本に関するCIA文書が示す真実がそうで、より説得力のある歴史番組に仕上がっていた。
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共産党との共闘の撤回を明言した前原誠司 - 沈黙して追従する共産党
2017-08-19 16:36:00
テーマ: 政治・経済
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c0315619_15120862.jpg昨日(19日)、プライムニュースに生出演した前原誠司が、共産党との関係について「根本的な外交・安全保障、税の中心である消費税に関し、まったく意見の合わないところと選挙協力という話にはならない」と言い、「野党共闘」を見直す姿勢を明らかにした。また、16日のに配信されたネット記事でも、共産党との基本政策の違いを強調し、共産党との選挙協力は難しいと発言している。7日の代表選出馬会見でも、「政策理念が一致しない政党と協力すること、連立を組むことは野合でしかない」と述べ、民進党の現執行部が進める「野党共闘」に否定的な見解を述べていた。前原誠司が新代表になった場合は、共産党との共闘がリセットされるのは確実で、次の衆院選で小選挙区に統一候補を立てることはしないだろう。2年間続けてきた「野党共闘」路線はピリオドが打たれる。17日の時事が報じた代表選の情勢によると、議員票は前原誠司が大きくリードして6割を固め、衆参全議員166人の100人を取るかもしれないという党内の声が伝えられている。枝野幸男の方は、代表選のポイントの3分の2を占める党員・サポーター票が頼りだが、ここまでのマスコミ報道を見るかぎり、前原誠司が優勢に選挙戦を進めている印象は否めない。
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丸山真男の「二十四年目に語る被曝体験」 - 記憶の封印と意識の遮蔽
2017-08-17 17:13:00
テーマ: 政治・経済
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c0315619_15414242.jpg丸山真男の『二十四年目に語る被曝体験』。所収されている『丸山真男話文集1』(みすず)に、次のようなインタビューの記録がある。中国新聞記者の林立雄が、「広島の意味をお聞かせください」と質問を向けたのに対して、丸山真男がこう答える。「いやいや、(笑)そううまく整理されていないですよ。つまり、戦争の惨禍の一ページではないということですよね。二十四年前の。単なる戦争の一ページだったら、今日に至っても新たに原爆症患者が、なお生まれつつあるということ(略)を、一体、どう説明するか。それは(略)いわば、毎日原爆が落ちているんじゃないか。だから、広島は毎日起こりつつある現実で、毎日々々新しくわれわれに問題を突きつけている、と。単なる体験なんかじゃないと思います。(略)僕だって分かんないですよね。(略)僕の肝臓だって分からないですよ。(略)結核になったときにも、よく知っている人は『原爆が関係あるんじゃないの』なんて言います。分からないですよね。白血球なんかは、今でも少ないです」(P.484-485)。やはり、病気は原爆の影響ではないか、広島で放射性物質を取り込んだ内部被曝が原因ではないかと、本人も疑っていたことが窺える。だが、因果関係を自ら医学的に追跡することも、医師の診断や知見を得ることも積極的にはやっていなかった。
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丸山真男の「二十四年目に語る被爆体験」
2017-08-14 17:10:00
テーマ: 政治・経済
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c0315619_16212539.jpg8月7日の夜、NHK-BSで「原爆救護~被爆した兵士の歳月~」の番組の再放送を見る機会があった。広島に原爆が投下された直後、陸軍船舶司令部が統括する「暁部隊」に所属する少年特攻兵が駆り出され、市内爆心地に入って負傷者の救護や遺体処理の活動をする。16歳から17歳の少年だった彼らは、任務に当たった中で大量の放射性物質を吸い込んで被曝、急性放射性障害を起こし、復員して戻った後も後遺症による体調不良が続き、やがてがんを発症して苦しみ続けることになった。戦後、彼らは差別を受けることを恐れて口を閉ざし、また、負い目を感じて被害者たることを主張せず、多くが被爆者手帳を取得しないまま「隠れた被爆者」として人生を送っていた。番組は昨年7月放送され、ATP賞のグランプリを獲得している。初めて見た私は、すぐに丸山真男の被爆体験のことが頭に浮かんだ。丸山真男は自身の被爆体験について1969年に中国新聞のインタビューを受けて語り、8月5日と6日に紙面記事として掲載、その内容が1998年7月の「丸山眞男手帖」第6号に出た。死から2年後のことであり、私が「市民のための」HPを編集制作しているときである。生前に出版された丸山真男集全16巻には所収されておらず、現在は「話文集」の第1巻で読むことができる。
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内閣改造と蓮舫降ろしの政治 - 安倍退陣のロードマップはスローなテンポに
2017-08-07 17:41:00
テーマ: 政治・経済
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c0315619_16075050.jpg注目の内閣改造が3日に行われ、マスコミ各社からの世論調査が出揃った。先陣を切って4日に発表した毎日新聞では、前回より9ポイント上がって35%。同じく4日に出た共同通信の数字では、前回より8.6ポイント上がって44.4%。5日に出された読売新聞では6ポイント上がって42%、6日の朝日新聞では2ポイント上昇して33%の結果となった。NNNでは3.7ポイント上がって35.6%、JNNでは3.6ポイント下がって39.7%となっている。反転上昇と呼べるものもあれば、横這いと呼ぶのが適当なものもあり、各社の数字がまちまちで傾向を捉えにくいが、基本的に前回7月に底に落ちていた状況から回復し、支持率下落に歯止めをかけたと言えるだろう。安倍晋三の側から見れば、内閣改造は一定の成功を収めた。この図は、慣性の法則が支持率下落を継続させることを期待した私からすれば、残念で落胆させられる反動である。安倍退陣へのロードマップのドライブにブレーキがかかってしまった。8月中にマスコミ全社が20%台を打ち、9月に10%台に突入する破滅となり、総裁選前倒しの声が上がる政局に速やかに移行させたかった。橋下徹と小泉進次郎の入閣が阻止され、サプライズが封じられた改造で、9ポイントも支持率が回復するという変動は意外だ。
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