AIIB(アジアインフラ投資銀行)の問題がニュースになっている。日本国内の報道は、AIIBに日本が参加するべきかという点に
議論が集中していて、報道の中身は毒々しい反中プロパガンダの散布ばかりであり、公平な経済的解説をマスコミは全く提供していない。そのことは、昨日(3/29)のBS朝日で
宗文州が批判していたとおりだ。経済にせよ何にせよ、日本のマスコミは、中国について報道するときは、戦争している敵国のように悪魔視する論調が常態になっていて、あらゆる情報がネガティブな感情で染め上げられている。桃太郎の鬼ヶ島だ。10年以上にわたるマスコミによる悪質な反中教育の刷り込みが
奏功して、中国を無前提に敵視する観念は国民的なものとなり、左翼リベラルですら口を開けば中国叩きを言うのが当然の光景となった。ユネスコ憲章
前文に則せば、この行く着く先がどうなるかは自明の理なのだけれど、そのことを声を振り絞って警告する知識人が一人も出ない。もう元には戻らないだろう。思えば、このブログ活動の
10年間は、悪化する一途の日中関係と日韓関係を前に、ユネスコ憲章、ユネスコ憲章と、全力で叫び続けた
10年間だったが、ユネスコ憲章の教訓をマスコミで言挙げする者は遂に登場せず、ネットですら話題にする者は出現しなかった。勇気と良心のある者がいない。左翼リベラルのメインストリームが、右翼と一体化して中国共産党潰しの立場になった。