昨夜(5/10)のNHKのNW9で、ワタミで働いていた26歳の元女性従業員が過労自殺した
問題が報道されていた。入社してすぐに月100時間を超える残業を強制され、わずか2か月後、「体が痛いです、体が辛いです、どうか助けてください、誰か助けてください」と手帳に書き残して自殺に追い詰められた。この事件は、今年2月、神奈川労災審議官が労災認定をしたのを契機にネットで話題となり、社長の渡邊美樹のTwitterが抗議の声で炎上するという
騒動へと至った。ネットでは憤激の渦が広がり、ワタミのブラック企業としての評判が定着したが、これまでマスコミが話題にして取り上げたことはない。今回、NHKがこの事件を小特集的な扱いで報じたのは、おそらく、5/8に読売が
記事にしたところの、「就活失敗し自殺する若者急増」の問題が念頭にあったからだろうと想像するが、問題の性格が少し違うためか、NW9のニュースはこの警察庁の発表には触れなかった。いずれクローズアップ現代で特集されるかもしれない。クローズアップ現代は、4/26に『やめさせてくれない-急増する退職トラブル』を
放送している。この放送は、NHKがブラック企業の問題に焦点を当てた点で意味があったが、やや腰が引けた内容で、期待したほどのインパクトはなかった。この問題は、現実に起きている事態の深刻さや重大さに対して、マスコミと世間の関心があまりに低すぎる。