民主党の代表選が国民一人一人にとって大事なのは、何度も言うように、それがわれわれの生活に大きな影響を与えるからである。この選挙で、小沢一郎が60対40の結果で差をつけられて敗北した場合、マスコミは徹底的な小沢排撃の掃討戦を始める。検察審査会も堂々と起訴へ持ち込む。小沢一郎は政治生命を絶たれ、小沢派の議員で寝返らない者には粛清と迫害が加えられ、公認の保証の取り消しが通告されるだろう。この政治は単なる党内の派閥抗争や権力闘争を意味しない。殲滅され一掃されるのは、小沢一郎が代表選で掲げ唱えた政策や政論である。①企業に非正規の雇用枠比率を法規制すべしとか、②大企業は200兆円の内部留保を社会に還元せよとか、③沖縄に海兵隊兵力は不要とか、④消費税増税の前に官僚の無駄を省けとか、⑤天下りは禁止で特別会計は廃止だとか、こうした政策論が粉砕され、政治の地上から抹殺されるのである。これらの政策上の要求や認識の一切が、悪魔的異端の表象を押しつけられて焚刑処分され、二度と口に出してはならぬ禁断の扱いにされるのだ。小沢一郎という絶対悪のパッケージで包まれて、焼却炉に投げ込まれて灰にされるのである。支配層の狙いはそこにある。私が小沢一郎への支持を訴えるのは、①-⑤を公論として生かすためであり、少しでも政策として前進させることを願い、これらの主張が廃棄されることを阻止するためだ。