昨夜(1/29)放送された NEWSWATCH9 をご覧になられた方も多いだろう。中谷巌が映像で出演して、新自由主義からの転向を語っていた。NHKが特に焦点を当てて引き出したのは、「日本企業の強さは現場の一体感であり、派遣切りはそれを損なう」というメッセージだった。「社会の歴史や文化の問題を無視して経済学の論理だけで構想を立てることはできない」点も強調されていた。港区で開かれている中谷巌の「講座」にカメラが入り、そこには大手企業の若手幹部が「学生」として聴講していて、中谷巌の新自由主義批判に対して激しい反論を加えていた。曰く、「派遣がいいという人間もたくさんいる」、「資本主義や市場原理主義を批判しすぎだ」、「アメリカの資本主義があったから日本経済はここまでよくなったのではないか」。現役の新自由主義者の小僧たちの威勢のいい弁である。私は鼻で笑いながら見ていた。品川でのこのセミナーは企業が金を出して社員に参加させているもので、社員たちの自前ではない。外部研修は企業が経費削減をするときは最初にカットが及ぶ費目である。