前回、2008年末から2009年正月にかけて起きたガザ虐殺は、12/27にイスラエル軍による攻撃が始まり、1/17まで20日間続いたものだった。1417人が殺され、そのうち313人が子どもだったと報告されている。今回は、7/8に空爆が始まり、期間としてはすでに前回を越えている。昨日(7/31)の時点で、ガザ地区の犠牲者数は
1360人以上と報じられていて、おそらく前回を
上回ることになるだろう。Blogの夏休みに入る前に、ガザの虐殺に関して思うところを何点か書いておきたい。まず第一点。日本のマスコミは、今回の問題を報道する際に、必ず6/30に起きたイスラエルの少年3名の
殺害事件から話を始め、これが発端だと言って「暴力の応酬」の構図で説明する。毎回毎回、NHK(大越健一)は必ずそうだったが、テレ朝(古館伊知郎)もそうだった。繰り返し繰り返し、ハマスの側が先に原因を作り、そこから不幸な「暴力の連鎖」が拡大したのだと解説、ガザの住民が殺戮されるのは自業自得だという意味づけを暗黙のうちに誘導していた。しかし、この件についてハマスは犯行を否定していて、イスラエルは現在に至っても犯人を検挙していない。
報道では、ハマスの犯行と断定したイスラエルは、600人以上を逮捕したが容疑者を特定できてないとある。これは何を意味するか。普通の政治的感覚で想像が及ぶのは、イスラエルが戦争の口実のために、ハマスの仕業と偽装してこの事件を仕組んだということだ。満州事変の柳条湖事件である。