懸念されていた独ソ不可侵条約の締結、すなわち小沢一郎と前原誠司の野合の悪夢はどうやら回避に至った。小沢一郎の側が幹事長ポストを求めて交渉していた件について、平野貞夫は昨夜(8/25)のテレビ番組の中で否定し、ネットの小沢信者も信じてないが、私はこれは事実であり、マスコミ報道の方が正しいと推断する。候補者選びの基準である「マニフェスト遵守」についての小沢一郎の表現が、8/23から8/24にかけて微妙に揺らいでいた。そもそも、前原誠司を支持しないのなら、最初から独自候補を擁立して代表選に臨むべきで、仙谷由人と極秘会談を持つこと自体、傍から見れば条件交渉に及んでいると勘ぐられても仕方ない行動だろう。独自候補者を立てないということは、勝ち馬に乗るという意味である。結局、前原誠司が強硬に妥協を拒否し、小沢一郎の勝ち馬戦略は頓挫する羽目になった。平野貞夫の話では、出馬した者の中から小沢派として支持候補を絞り込むのだと言う。私から見れば、これは最悪の負けパターンで、作戦として下の下の選択である。鹿野道彦も、海江田万里も、前原誠司の新体制に入って要職を得る思惑のはずで、反主流派の冷や飯の境遇は御免だろう。二人とも軸足は主流派の内側にあり、小沢一郎と前原誠司の断裂と抗争の間に入って融和を図れる力量もない。本当に、小沢派は対立候補を一本に纏められるのかどうか、私は現時点でその可能性も疑わしいと思っている。