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2018-08-22 15:45:00
テーマ:
政治・経済
ノモンハン事件は、中国との戦争と米国との戦争の間に起きたソ連との戦争である。盧溝橋事件が37年7月、真珠湾攻撃が41年12月、ノモンハン事件は39年5月に起きている。それはまた、1931年の満州事変から始まる長い15年戦争のちょうど中間の時点に位置する戦争でもあった。ノモンハン事件はどのような戦争だったのか。どのような歴史認識として定着しているのか、それを確認しようとしたが、あまり明確なものがないような印象を受けた。手元にある山川出版社の高校日本史Bの教科書(1996年版)を見ても、本文中に記述がなく、独ソ不可侵条約の注記の扱いでページ下欄に触れられている程度で(P.327)、あまり重要な扱いがされておらず、十分な説明が加えられていない。一般には、NHKの特番や司馬遼太郎の言葉がノモンハン事件の表象になっていて、参謀辻政信の狂気の暴走と陸軍首脳部の病的な無責任という図式で歴史認識が総括された格好になっている。半藤一利がその語り部の代表だ。が、私にはどうもこの語り方が不十分であるように不満に感じられ、もっと立体的で概念的にこの歴史を捉える必要があると思われてならない。