昨日(4/22)の新聞に志位和夫とルースの
会談の記事が載っていた(朝日の4面と6面)。志位和夫が共産党の委員長として初めて訪米、国連のNPT再検討会議に出席する予定となり、その挨拶と普天間問題の意見交換のために米国大使館を訪れたのである。共産党の委員長が駐日米大使と正式会談するのも初めての出来事だった。
朝日の記事(6面)では、「会談では笑いも起こり、終始、友好ムードだった」とある。友好ムードは結構なことだし、初訪米も悪いニュースではないが、志位和夫は肝心なことを忘れていたのではないか。この会談で、志位和夫は普天間基地を移設条件なしに撤去せよという主張をルースに伝えたが、単に共産党の見解と立場を示しただけに終わっている。何故、その場で、米国がグアム統合計画で8千人の海兵隊をグアムに移転する計画を持ちながら、同時に辺野古沖に新基地を建設させようとするのか、その
理由を問い質さなかったのか。われわれ国民の代理者として、米国にその質問を直接ぶつけて、回答を引き出す絶好の機会を得ながら、米国の真意を抉る努力をしなかったのか。形式だけのシャンシャン会談で済ませたのか。この機会のロスは無視されるべきではなく、志位和夫の不作為と怠慢が責められなくてはいけない。志位和夫は政府の人間ではなく、野党の政治家ではないか。志位和夫がこの質問を発せずに、一体、他の誰が米国にこの矛盾の説明責任を迫るのか。